交通事故

交通事故の慰謝料。弁護士がいるとなぜ増額するの?

交通事故の慰謝料。弁護士がいるとなぜ増額するの?

「交通事故の慰謝料は、弁護士に依頼すると増額される」

交通事故被害に遭い、交通事故の情報を探していた方なら一度は目にしたことがある文言ではないでしょうか。

実際のところ、このセオリーは正しい部分とそうでない部分があります。

交通事故の損害賠償項目にはさまざまなものがあります。この損害項目のうち、慰謝料は同じような交通事故のケースであっても、大きく金額が変わる可能性のある項目です。

なぜなら、慰謝料計算の方法は3つもあり、どの基準を採用するかどうかによって金額が数十万円以上も変わってくるケースがあるからです。

そのため、交通事故の慰謝料請求は弁護士に依頼した方が高額になるケースがあるといわれています。

もっとも、交通事故も多種多様です。内容によっては結果的に増額とはいえない事例もあります。

そこでここでは弁護士に慰謝料請求を依頼した場合に、慰謝料増額となる仕組みをご説明いたします。

1.慰謝料の増額について

まずは、交通事故慰謝料の増額が見込めないケースと増額可能性が高いケースについてご説明します。

(1) 物損・軽傷事故では慰謝料が増額しない

「弁護士に依頼したら慰謝料が増えるらしい」

そんな噂を見聞きしたが、「実際相談してみると全然違った」なんて事態は誰しも避けたいところです。

実際のところ、弁護士に依頼しても慰謝料が増額されないケースは存在します。

①物損事故のケース

物損事故の場合は、そもそも慰謝料が発生しません。慰謝料額算定の基本となる自賠責保険の基準でも、物損の場合の慰謝料は規定されていないのです。

慰謝料は、原則として人身事故を想定しているためです。

もっとも、絶対に慰謝料を請求できないというわけでもありません。車にペットが同乗しており、事故の衝撃で亡くなってしまった場合など、特別な愛着が想定できる場合の物損については、裁判でも慰謝料が認められています。

このような例外の場合は弁護士に相談してみると良いでしょう。

②軽傷事故のケース

どんな事故であっても人身事故であれば、算定基準を変えると慰謝料額が増減するのが原則です。そのため、軽傷事故であっても基準を変えれば慰謝料額はアップします。

しかし、弁護士に依頼すると弁護士費用がかかることも考えなくてはいけません。なぜなら、慰謝料は増額しても、費用面でマイナスとなり結果的に増額とならないケースがあるからです。

具体的には、人身事故でも打ち身や打撲などの軽傷事故の場合は赤字になってしまうことがあります。

また、費用が気になる場合は、後遺障害が残るかどうかを判断してから依頼するのも賢い選択です。

後遺障害となる場合は、増額幅が大きくなるため、費用を含めても黒字となるケースが多くなります。

もっとも、弁護士特約がある場合は、費用を気にしなくても大丈夫です。特約により費用はゼロとなるため、軽傷事故でもご依頼いただければ、慰謝料増額のメリットを十分に得られるでしょう。

このように、慰謝料は、費用や損害賠償全体との関係で増額が見込めるかを判断すべきです。

(2) 慰謝料の大きな増額が見込めるのは重傷・死亡事故

では、大幅な増額が見込めるのはどのようなケースなのでしょうか。

結論としては、後遺症が残るような重傷事故や、残念にも被害者が亡くなってしまった死亡事故の場合には増額幅も大きくなります。

皆さんは、慰謝料算定に大きく影響する事情をご存知でしょうか。

算定の基本事情として考慮されるのは、入院・通院期間と怪我の内容や重さです。

基本的には、入院・通院期間が長ければ長いほど、額も上がっていきます。同様に、怪我の程度が重い場合は、算定表が変わり、慰謝料の額も高くなります。

また、後遺障害が残る場合は、治療しなければならなくなったことに対する賠償金である傷害慰謝料だけでなく、後遺障害を負ったことに対する賠償である後遺障害慰謝料も請求することができます。

項目の違う慰謝料を請求することができることから、合わせて高額になるのです。

後遺障害が出た場合には、後遺障害慰謝料だけでなく、逸失利益も請求することができます。

そして死亡事故の場合は、死亡慰謝料が請求できるため高額となります。数千万の慰謝料を請求できるケースもあるでしょう。

このように、大幅な慰謝料増額が見込めるのは重傷事故・死亡事故です。この点を理解しておきましょう。

2.交通事故の慰謝料を算定するための基準

次に、交通事故慰謝料を算定するための基準についてご説明いたします。

(1) 被害者に提示されるのは、「自賠責基準と任意保険基準」

①示談交渉開始の時期

交通事故被害に遭い、治療を続けている最中は示談交渉が進みません。

というのも、治療にかかったすべての費用計算ができないため、損害賠償額全体を把握することが難しいからです。

したがって、示談交渉を本格的に開始するのは、治療終了後または症状固定後となります。

症状固定とは、医師がこれ以上治療を続けても完治しないと判断した際の診断のことです。その後は後遺障害として、リハビリの時期に移行します。

②自賠責基準と任意保険会社基準

さて治療終了後、任意保険会社から示談金額を提示された際、「なぜこの金額なのか理解できない」あるいは「相場より低くない?」という方も多いのではないでしょうか?

慰謝料算定の基準として、基本となるのは自賠責基準です。自賠責保険が規定している慰謝料算定方法であり、通院・入院日数1日つき4200円が基準となります。これがベースとなる基準であると覚えておいてください。

そして、任意保険会社が提示してくるのは、任意保険会社基準と呼ばれるものです。実際の算定表などは公開されておらず、自賠責よりは高額な基準といわれています。

もっとも、これが最高位の基準というわけではなく、この後にご紹介する弁護士基準と先にご説明した自賠責基準の真ん中に値する基準となります。

任意保険会社による慰謝料提示では、任意保険会社の基準により算定した額の慰謝料提示が一般的です。

自賠責基準と比較した上で、「これだけ相場より高いんですよ」と提示されることもあるようです。

(2) 「弁護士基準」で慰謝料が高額になる理由

①弁護士基準とは

弁護士基準と一般的に呼ばれているものは、裁判で採用されている裁判基準による慰謝料算定方法のことです。通称「赤本」と呼ばれる交通事故に関する専門誌に記載されています。

裁判での基準は、その他の2つの基準よりも高く設定されているため、弁護士はこの基準を使うのが一般的です。

算定表の基準自体が高額なため、他の基準で算定した慰謝料よりも高額になり、被害者にとってはメリットが大きい基準といえます。

②なぜ弁護士基準で示談交渉が進められるのか

弁護士としては、依頼者の利益を一番に考えています。そのため、裁判基準を用いて示談交渉を行うという事情があります。

もっとも、示談交渉が決裂すればどのみち裁判を起こすことになるため、それなら最初から示談交渉時に裁判基準を用いて交渉を行う方が良いという考えです。

したがって、任意保険会社の基準では、弁護士は納得しません。

任意保険会社は、被害者が相手の場合は素人のため慰謝料を安く済ませよう考えています。

保険会社も慈善事業ではないため、当然のことといえます。

しかし、弁護士が相手の場合はそうはいきません。慰謝料額で示談できない場合は、裁判を起こせばいいと言われてしまいます。

裁判になると保険会社も余計に経費がかさむため、示談交渉を弁護士基準で済ませようという結果になるのです。

このように、弁護士基準で慰謝料が高額になるといわれるのには理由があります。

以上のような仕組みがあるからこそ、弁護士に依頼すると慰謝料は高額になるといわれているのです。

3.交通事故事件を弁護士に依頼するメリット

最後に、交通事故に関する損害賠償請求を弁護士に依頼するメリットをご説明します。

(1) 損害賠償に関するすべての問題で適切な判断ができる

交通事故被害に遭うと、被害者は事故後に多くの場面で決断を求められます。

例えば、任意保険会社から「治療費の打ち切り」を打診されたときです。任意保険会社から、「このくらいの時期で治療費を打ち切るのが通常ですよ」と言われたら、「そんなものなのかな?大丈夫かな?」と判断に迷ってしまうことがあります。

実際のところ、治療費が打ち切られてしまうとこれまでのように保険会社から支払われるお金で治療を続けることができなくなり、痛みや症状が続く場合は困ったことになってしまいます。

このようなケースでは、保険会社の意見ではなく、医師の意見を得ることが大切です。医師に痛みが続いていることを説明し、医師の適切な診断を受けましょう。

また、慰謝料額等を伝えられても、「相場はどれくらいだろう」「応じた方がいいのかな?」と不安に駆られてしまうこともあります。

任意保険会社の担当者は交渉のプロです。被害者の出方をみて、できる限り慰謝料額を低く抑えたいと思っています。そのため、被害者もしっかりと知識を持って交渉に臨む必要があるのです。

もっとも、交通事故被害で治療中に、新しい知識を勉強した上で適切な判断ができるかというと難しいです。

この点、弁護士がいれば問題は解決します。

慰謝料額の妥当性や治療費打ち切り時期の妥当性まで、わかりやすく被害者にご説明できるからです。

また、任意保険会社の担当者は丁寧な方であったとしても、加害者側の代理人です。被害者の立場から判断するには弁護士に依頼することが必要であり、最適な選択といえます。

このように、判断に迷う際に専門家である弁護士に相談できるというメリットがあります。

(2) すべての手続きを任せて治療に専念

交通事故後、被害者は治療に専念したいものです。しかし、代理人を介さず損害賠償請求を行う場合は、被害者ご自身ですべての交渉を任意保険会社や加害者と行わなければいけません。

手続きや交渉内容は多岐に渡ります。具体的には、過失割合を調べるための事故状況の調査依頼、損害賠償額などの示談交渉、後遺障害認定等級の申請手続き、など数多くの手続きを1人で行わなければいけません。

治療中は、身体だけでなく精神的にもダメージが大きく出てしまうこともあり、1人で抱え込むとなかなか治療が進まないこともあります。

弁護士に任せてしまえば、被害者は治療に専念できます。事故直後にご相談いただければ、任意保険会社との交渉などやりとりすべてをお任せいただけるので、面倒なやりとりをせずに済みます。

また、示談交渉時に必要なさまざまな手続きも専門家に任せられるため、あれこれ悩まずに済むため、精神的にも安心していただけるはずです。

このように、交通事故に関する手続き等を専門家に任せられるというメリットがあります。

慰謝料増額以外にも、弁護士依頼は被害者にとって大きなメリットがあります。

4.交通事故の慰謝料増額をご希望なら弁護士にお任せを

今回は、弁護士に依頼すると慰謝料が増額される仕組みをご説明いたしました。

慰謝料増額ができないケースもあること、重傷・死亡事故の場合は大幅な増額が見込めること、慰謝料算定基準が異なることから増額が可能となることがお分りいただけたと思います。

また、弁護士依頼には慰謝料増額以外のメリットもあります。現在、依頼をご検討中の方はぜひ参考にしてみてください。

泉総合法律事務所は、設立以来さまざまな交通事故案件を承ってきました。慰謝料増額のご相談もたくさんいただき、依頼者の方のご希望に添える結果を生み出してきています。

「こんなに増額されるとは思っていなかった」など嬉しいお言葉を頂戴することもあります。

慰謝料に関するお悩みはプロである弁護士にご相談下さい。示談交渉から後遺障害認定手続きまで一からサポートさせていただきます。

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